9条連ニュース/120号 巻頭言

日本を真の無防備・平和社会にするために
太田 一男


戦争反対だけでいいのか
「軍隊は要らない」の声を大きくしていこう


「ブッシュの最良の友人」を自認する小泉首相ですら、「日本は絶対に戦争はしない」と言うほど、戦後の日本に育ってきた「日本の戦争に反対する勢力」は強く、戦後の日本での平和への努力は、それなりの成果を上げてきています。

しかし、日本国憲法で「軍隊を持たない」と決めたこの国で、国民の間に「軍隊は要らない」という考えは、必ずしも強固な基盤を持っているものとはなっていません。

軍隊は、国民の自由を制限して国民の福祉を犠牲にし、外国と軍事条約を結んで外国の軍事基地を招きいれ、官界や軍需産業等に市場を拡げ、巨額の国費を浪費し続ける機能を持つ組織なのです。また、国民の多くが、政府の悪政に抗議して起つ時、自国民にその銃口を向ける「権力の武装組織」なのです。「自衛隊」もその例外ではありません。

今日のように、経済を初めとして全ての分野でのグローバル化が進み、世界の諸関係が地球化している時代には、日本政府がその政策を誤らない限り、今の日本に、武力侵略を仕掛けてくる国など全く無く、日本に「自衛の為の軍事力」など要らないのです。戦争をしなくても、政府が軍隊を組織していると、軍隊を動かす人たちや、利害関係者たちが、様々な口実を設けて軍隊の力を利用し、政治の姿を変えていくのです。

軍隊は、国民を監視し押さえつけ、自由を制限してきます。今のアメリカや北朝鮮の姿がその典型あらひとがみですし、戦前の「現人神天皇制」大日本帝国の軍国主義の姿が、そのものだったのです。

私達は、ただ戦争に反対しているだけでは足りないのです。戦争は政府がその政策としてとる政策の結果なのです。国民の自由を制限して戦争政策をとるようになるのです。戦争をしない国造りは、政府の管理下に警察力を超えた武装組織を持たせない事です。日本国憲法はその事を決めています。今の時代はそれを可能にしているのです。

日本国憲法は、理想を決めているのではありません。実現可能な「権力の非武装国家」の在り方をを決めているのです。「自衛のため」という軍隊は必要ではありません。

国民の広い層の間にその事を知らせ、理解を広げていく課題を担っているのは私達国民なのです。絶えざる努力を続けていきたいものです。

(おおたかずお 酪農学園大学名誉教授、憲法・政治学者)

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第9条 【戦争の放棄,軍備及び交戦権の否認】
1、日本国民は,正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し,国権の発動たる戦争と,武力による威嚇又は武力の行使は,国際紛争を解決する手段としては,永久にこれを放棄する。2 、前項の目的を達するため,陸海空軍その他の戦力は,これを保持しない。国の交戦権は,これを認めない。